先日、新聞にプレジデントの広告が載っていた。
「金利上昇で得する人、沈む人」
その見出しを見て、しばらく考えた。得する人と沈む人の違いは、
資産の多さでも、金融の専門知識でもない。
自分のお金に関心を持ち、現状を把握し、小さな行動を積み重ねるかどうか。
その違いが、これからの時代はますます大きくなるのではないかと思う。
私は投資ブログを書いているが、「難しい投資の話」を伝えたいわけではない。
家計を守るために、自分のお金を知ること。それが何より大切だと思っている。
預金は「安全」だけではなく、「置き場所」も考える時代
金利が上がれば、預金金利も少しずつ上がる。
以前のように、
どこの銀行でもほとんど同じという時代ではなくなってきた。
普通預金でも銀行によって金利が違い、
条件を満たせばさらに高い金利が適用される銀行もある。
もちろん、お金を頻繁に動かす必要はない。
けれど、「昔から給与振込口座だから」という理由だけで預けっぱなしにしているなら、
一度見直してみる価値はあると思う。
例えば100万円を預けていても、金利が違えば一年後の受け取る利息には差が出る。
今すぐ大きな金額でなくても、こうした小さな積み重ねは、
10年、20年という時間の中では決して小さくない。
「預金は安全だから何も考えなくていい。」
そんな時代ではなくなってきたのだと感じている。
住宅ローンは「変動か固定か」より、まず現状を知ること
金利が上がれば、変動金利の住宅ローンは返済額が増える可能性がある。
ニュースを見るたびに不安になる人も多いと思う。
でも、本当に必要なのは、不安になることではなく、
自分のローンを知ることだ。
・残りの借入額はいくらか
・返済期間はあと何年か
・もし金利が1%上がったら返済額はいくら増えるのか
この3つが分かるだけでも、不安は漠然としたものではなく、
具体的な数字になる。
数字になれば、繰り上げ返済を考えるのか、家計を見直すのか、
それとも今のままで大丈夫なのか、判断できるようになる。
私は31年前、4%を超える金利で住宅ローンを組んだ。
今のような超低金利ではなかった。金利がある時代を経験している。
そして10年で完済した。
もちろん楽ではなかった。
旅行や贅沢を我慢した時期もある。
それでも、「早く返してしまおう」と夫婦で話し合いながら家計を管理してきたことは、
今振り返ると本当に良かったと思っている。
だから今の金利上昇を見ても、必要以上に慌てることはない。
まずは数字を知ること。
それが最初の一歩だと思う。
NISAは「始めたこと」より「続ける」ことが大事
金利が上がる局面では、債券価格が下がったり、
株式市場が不安定になったりすることがある。
そうすると、評価額が下がり、
「やっぱり投資なんてやめた方がよかった」と感じる人もいる。
でも、新NISAは短期間で利益を狙う制度ではない。
長い時間をかけて資産を育てるための制度だ。
だからこそ、一時的な値動きだけで判断してしまうのはもったいない。
「なんとなく流行っているから始めた。」
そんな投資は、市場が揺れたときに続けることが難しくなる。
反対に、「老後資金を準備したい」「将来の生活費を少しでも増やしたい」
という目的がはっきりしている人は、相場が下がっても慌てにくい。
投資は、知識よりも目的の方が大切なのかもしれない。
「何もしない」という選択にもコストがある。
昔は、何もしなくても大きな問題は起きなかった。
銀行に預けておけば安心だったし、金利もそれなりについていた。
けれど今は、社会もお金の仕組みも少しずつ変わっている。
金利が上がり、物価も上がる。
そんな時代では、「何もしない」という選択にも見えないコストが生まれる。
もちろん、焦って投資を始める必要はない。
難しい金融商品を買う必要もない。
でも、自分のお金の現在地だけは知っておいた方がいい。
- 家計簿を見直す。
- 預金残高を確認する。
- 住宅ローンの返済予定表を開いてみる。
- 証券口座を一度確認してみる。
それだけでも十分な一歩だ。
得をする人は、特別な人ではない
金利上昇で得をする人は、資産家でも情報通でもない。
自分のお金の現在地を知っている人だ。
- 預金はどこにあるのか。
- 住宅ローンはどんな状況なのか。
- 投資は何のために続けているのか。
それを自分の言葉で説明できる人は、市場が変化しても慌てにくい。
私も投資を始めた頃は、分からないことばかりだった。
だから本を読み、新聞を読み、失敗もしながら少しずつ学んできた。
完璧ではない。
それでも、「なんとなく不安」は確実に減った。
金利が動き始めた今こそ、自分のお金の現在地を確認してみる。
その小さな行動が、未来の家計を守ることにつながるのではないかと思っている。
※本記事は、特定の金融商品や投資を推奨するものではありません。資産運用は、ご自身の判断と責任において行ってください。

