81歳が分岐点。年金を本気で計算したら見えたもの

暮らしとお金

「65歳で受け取ることに決めた。」
前回の記事でそう書いた
☟☟☟
年金を早くもらって投資する

でも正直に告白すると、あの時はまだ「なんとなくこちらの方が安心だろう」
という感覚の部分もあった。
実際の金額を細かく計算したわけではない。
そこで今回は、自分の年金見込額をもとに、本当の数字で計算してみることにした。

損益分岐点を計算してみた


私の場合、65歳から受け取る老齢年金は月額およそ12万円。
もし60歳まで繰り上げて受給すると、5年間繰り上げることになるため、減額率は24%。
受給額は月およそ9万1千円になる。

では、どちらが得なのだろう。

計算してみると、60歳から受け取り始めた場合の累計額と、
65歳から満額近く受け取った場合の累計額が逆転するのは、およそ81歳前後だった。
つまり、
• 81歳より前なら60歳繰り上げの方が累計受取額は多い
• 81歳を超えて長生きすれば65歳受給の方が多くなる

ということになる。

60歳繰上げ65歳受給
約9万1千円約12万円
約102万円約144万円
24%減減額なし
逆転する年齢約81歳

数字を並べてみると、「何歳まで生きるか」で損得が決まるという事実に、少し複雑な気持ちになった。

夫婦の年金収入で考えてみる


我が家の場合、夫の年金は月およそ17万円。
私が65歳になって年金を受け取り始めると、世帯全体の年金収入は約29万円になる。
一方、私が60歳で繰り上げ受給を選んでいた場合は、世帯全体では約26万円。
差額は月約3万円、年間では35万円近くになる。

私が60歳繰上げの場合私が65歳受給の場合
夫の年金(月額)約17万円約17万円
私の年金(月額)約9万1千円約12万円
世帯合計(月額)26万1千円約29万円
差額月+2万9千円/月

この約3万円を「5年間早く受け取れる自由」と考えるか、「一生減額される金額」と考えるかで、
受け止め方は大きく変わる。
私は後者だと感じた

「早くもらってオルカン」を数字で計算してみた


前回の記事では、「繰り上げた年金をオルカンに投資した方が増えるのでは」と考えたことを書いた。
そこで、これも数字で試算してみた。
毎月9万1千円を5年間積み立て、年利5%で運用できたと仮定すると、

• 積立元本:約546万円
• 運用後の資産:約620万円
• 増えた金額:約74万円

という結果になった。

もちろん74万円は決して小さな金額ではない。
しかし、そのために年金が一生24%減額されることを考えると、
私には割に合うとは思えなかった。
しかも年利5%という数字は将来を保証するものではない。
市場が低迷すれば、この結果より少なくなる可能性も十分ある。
数字で確認してみても、「早くもらって投資した方が有利」とまでは言えない、
というのが私の結論だった。

うちには「うちの事情」がある


我が家には、同居している成人の息子がいる。
現在は定職に就いておらず収入もないため、世帯として考えると、
生活を支える側の負担は決して軽くない。
だからこそ、老後に毎月約3万円の差が生まれることは、単なる数字以上の意味を持つ。
安心して生活を続けられる土台として考えた時、私には65歳受給の方が合っていると感じた。
数字で確認しても、結論は変わらなかった

「65歳受給に決めた」と言った通りの結末


今回は、その結論を数字で確かめてみた。
損益分岐点、夫婦の年金額、オルカンで運用した場合の試算。
一つひとつ数字を並べてみても、結局、私の結論は変わらなかった。
少なくとも私の場合は、65歳から受け取るという選択がいちばん納得できる。
老後は、大きく増やすことよりも、大きく失敗しないことの方がずっと大切なのだと、改めて感じた。

※本記事に記載の年金額・損益分岐点は、私自身の状況に基づく概算であり、実際の受給額や損益分岐点は年齢・加入期間・報酬額などにより個々に異なります。正確な金額は日本年金機構やねんきんネットでご確認いただき、実際の判断にあたっては年金事務所や専門家にご相談ください

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