『自分の年金があるからいいわね』と言われてモヤモヤした話

暮らしとお金

きっかけは母の一言だった


先日、実家に寄った時、最近夫の体調がイマイチなんだよね、と母に話すと、

「しっかり年金もらわなきゃいけないから長生きしてもらわないと」

なんて言うから(夫の体調より年金の心配笑)

「もし夫に何かあったら、私は遺族年金をいくらもらえるんだろう?」

と疑問に浮かんだ(私もそっちを心配してる⁉︎笑)
60歳を目前にして、お金のことはあれこれ考えてきたつもりだったのに、
遺族年金については意外と知らない。
そこで夫婦二人の年金通知書を引っ張り出してきた。

私の年金は「与えられたもの」じゃない


夫は23歳から65歳まで約42年間、同じ会社に勤務。
私も18歳から働き始め、転職はしたものの40年以上仕事を続けてきた。
子どもたちがまだ小さかった頃は、本当に毎日が戦争だった。
朝は保育園へ送り届け、そのまま仕事へ。
帰れば夕飯の支度、洗濯、お風呂、寝かしつけ。
子どもが熱を出せば職場へ頭を下げて休みをもらい、学校行事の日は何とか都合をつける。

「もう今日は無理…」

そう思った日が一度や二度ではない。
それでも働き続けた。
だから私の年金は、誰かから与えられたものではない。
40年以上働き、そのたびに厚生年金を納め続けて積み上げてきたものだ

夫婦の年金額を並べてみた


今回初めて夫婦の年金通知書を並べてみた。

夫の年金は、

・老齢基礎年金 764,335円

・老齢厚生年金 1,787,950円
(このうち加給年金423,700円を含む)

合計 2,552,285円

私の年金は、

・老齢基礎年金 823,036円

・老齢厚生年金 615,606円

・経過的加算 16,214円

合計 1,454,856円

遺族厚生年金を試算してみたら


ここから制度を調べながら、遺族年金を自分なりに試算してみた。
遺族厚生年金の基本は、亡くなった人の老齢厚生年金の4分の3。
夫の場合、加給年金を除いた老齢厚生年金がベースになる。
ただし65歳以降は、それだけでは終わらない。
自分自身も老齢厚生年金を受け取っている場合、その金額と比較調整される仕組みになっている。
つまり「夫の年金の4分の3がそのままもらえる」わけではなく、自分の老齢厚生年金の分だけ差し引かれた額が、遺族厚生年金として上乗せされる、というイメージだ。
夫の厚生年金から加給年金を除いた金額をもとに計算すると、私の場合、遺族厚生年金として実際に上乗せされるのは、年間40万円前後、月にすると3万円台程度になりそうだという結果だった。

えっ…。
そんなものなの?

制度は複雑なので、実際は違ってくるかもしれない。
でも正直、すごく驚きガッカリした。ちょっと怒りも感じなかったと言えば嘘になる。
私はてっきり、夫が40年以上払い続けた厚生年金の多くが遺族年金として受け取れるものだと思っていた。
ところが現実は、自分も老齢厚生年金を受け取るため、その分が調整される。
制度としての考え方は理解できる。
でも、感情は別だ。
夫も42年間働いて厚生年金を納めてきた。
私も40年以上働いて厚生年金を納めてきた。
その結果、

「あなたは自分の年金があるから、その分は調整しますね。」
と言われると、
「えっ・・そういうものなんですか…」

という気持ちになる。

「自分の年金があっていいわね」と言われた日


そう言えば、以前習い事をしていた頃のことを思い出した。
私より少し年上のお姉様方が、年金生活を始めたばかりの頃、こんなことを言った。

「あなたはいいわよね。自分の年金があるから。」

その時は笑って聞き流した。
でも心の中では、

「いやいや、降って湧いてきた年金じゃありませんけど?」

と思っていた。
子どもがまだ小さい頃から働き続け、家事も育児も仕事も全部抱えてきた。
胸が張り裂けそうになった日だって一度や二度ではない。
そうやって納め続けてきた厚生年金だ。
だから「自分の年金があるからいいわね」と言われても、素直にはうなずけなかった。

とはいえ、専業主婦の方を責めたいわけではない。
専業主婦には専業主婦の苦労がある。
働く母親には働く母親の苦労がある。
どちらが大変かなんて比べるつもりはない。
ただ、一生懸命働いて積み上げてきた年金があると、遺族年金は少なくなる。
この仕組みを知った時、モヤモヤした。
でも、文句を言っても制度は変わらない。
だったら、自分でできることをやるしかない。

年金だけに頼らない暮らしを


今回遺族年金を試算してみて、改めて思った。
私は投資を続けてきて本当に良かった。
配当金がある。
投資信託がある。
現金もある。
年金だけに頼らなくても暮らしていけるように、少しずつ準備してきた。
老後のお金は、年金だけでは決まらない。
「もしもの時」に家計がどう変わるのかまで考えておくことも、大切な老後準備なのだと思う。

もしご夫婦でまだ確認したことがないなら、一度年金通知書を並べて見てほしい。
きっと私のように、
「えっ?そういうことだったの?」
という発見があるはずだから。

※この記事で紹介した遺族年金額は、我が家の年金通知書をもとに制度を調べながら試算した概算です。遺族厚生年金は加入記録や年金額、制度上の調整などにより実際の支給額は異なります。正確な受給見込みは、日本年金機構や年金事務所でご確認ください。

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