たった15円。それでも私が「配当」をありがたいと思う理由

投資体験記

たった15円、それでも増えていくお金

今年も、持っているいくつかの株が増配を発表した。

そのうちのひとつの銘柄は1株あたり110円から125円へ。
たった15円。
そう言ってしまえば、それまでの話かもしれない。
でも100株持っていれば年間1,500円増。
370株なら年間5,550円増。
今年だけでは終わらない。
来年も、その先も。
配当が維持される限り、その15円は毎年積み重なっていく。

還暦を目前にした私には、この「たった15円」が妙に嬉しい。

誰が、何もせず私にお金をくれるというのだろう

若い頃は、お金は働いて稼ぐものだと思っていた。
働かなければ入ってこない。
それが当たり前だった。
だから今でも時々、不思議に思う。
還暦間近の私に、誰が毎年お金を振り込んでくれるというのだろう、と。
もちろん魔法ではない。
昔の自分が少しずつ買ってきた株たちが、
今も静かに働いてくれているだけ。

そう考えると、配当とは「過去の自分から未来の自分への贈り物」のような気がしている。

最初は年間3万円。それでも嬉しかった

もちろん、最初からこんな配当を受け取っていたわけではない。
高配当株を買い始めた頃の年間配当は、3万円か4万円くらい。

年間で、である。

それでも私は嬉しかった。
年間3万6千円なら、月に直せば3千円。

「新聞代くらいは株が払ってくれている計算だよね。」

そんなふうに考えていた。
その後、年間6万円くらいになった頃には、

「今度は月5千円。水道代くらいは出してくれてるね。」

たったそれだけの金額なのに、不思議と嬉しかった。
働いていないのに、自分のお金が働いてくれている。
その事実が、次も頑張ろうという気持ちにさせてくれた。

小さな積み重ねは、案外すごい

私は短期間で大きく儲けたわけではない。
株価が下がった日に、

「あら、今日は安いわね。」

そう思ったら1株、2株だけ買う。
それを何年も繰り返してきただけ。
派手な売買もしていない。
SNSで話題の銘柄を追いかけたことも、ほとんどない。
ただ、自分が納得できる会社を少しずつ積み上げてきた。

その結果、気づけば配当も少しずつ育っていた。

2026年6月に受け取った配当

今年6月に受け取った配当金は、税引後で226,826円だった。

・国内株 204,086円
・米国株 10,347円
・投資信託 5,415円
・外貨建MMF 6,978円

月に換算すると約7万5千円。
ふと気づいた。

「あれ? これ、パート代くらいは株が働いてくれているじゃない。」

もちろん、一日でこうなったわけではない。
新聞代。水道代。

そんな小さな目標を積み重ねてきた結果だ。

配当がくれたのは、お金より安心

配当の魅力は、お金そのものよりも安心感かもしれない。
会社を辞めても。
体力が今より落ちても。
自分が働かない日にも、少しだけお金が入ってくる。
その安心感は、年齢を重ねるほど大きくなっていく。
老後のお金は、一気に作るものではない。
毎月、毎年、小さく積み上げていくものなのだと思う。

たった15円を笑わなかったから

今年ある銘柄で増えたのは、たった15円。
でも私は、この15円を笑えない。
あの頃、新聞代で喜んでいた自分がいた。
水道代になって喜んでいた自分がいた。
その積み重ねが、今につながっている。
投資を始めると、「いくら儲かった」「何倍になった」という話ばかりが目に入る。

でも私には、そんな派手な話よりも、
「今月は新聞代を株が払ってくれた」と喜べることのほうが、ずっと長続きする秘訣だった。

たった15円。

それでも未来の私は、きっとまた「ありがとう」と思うのだろう。

今回15円増配したのは、私が長年保有している三菱商事。
配当が増える企業を選んで長く付き合うことも、私が大切にしている投資の考え方の一つです。

 

※本記事は個人の投資経験に基づくものであり、特定の銘柄・投資手法を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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